Microsoft、LLVM/ClangベースのDirectXシェーダーコンパイラをオープンソースに

 米Microsoftは1月23日、DirectXのシェーダーコンパイラ「DirectX Shader Compiler」プロジェクトをオープンソースで公開したことを発表した。

 DirectX Shader Compilerプロジェクトは、DirectX HLSL(High Level Shading Language)で実装されたプログラムをDirectX Intermediate Language(DXIL)に変換するためのツールとコンパイラを提供するプロジェクト。これらツールはLLVM/Clangをベースとして構成されるている。

 コンパイラ「DirectX HLSL Compiler」は、シェーダーモデル6 HLSLプログラムをコンパイルできるコマンドラインツール「dxc.exe」や、コンポーネント化されたコンパイラ、アセンブラ、逆アセンブラ、検証ツールを含むダイナミックリンクライブラリ(DLL)などを含む。現時点ではプレビュー段階であり、今後数カ月後に仕様を固めていくという。Microsoft Windows SDKリリースにも含まれる予定とのことだ。

 Microsoftによると、DirectX12 API向けのシェーダー言語であるHLSLは、2002年よりGPUプログラミングに関する同社の取り組みの中でも特に注力しているという。Windows 10や同社のゲーム機Xboxで動くゲームで利用されており、業界のコラボレーションを重視して、幅広く利用できるようにオープンソースとして公開したと経緯を説明している。

 DirectX HLSLはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはMIT Licenseを。利用には、Visual Studio 2015、Windows 10 SDK、Windows Driver Kitなどが必要。

DirectX Shader Compiler
https://github.com/Microsoft/DirectXShaderCompiler