オープンソースのObject Pascalベースゲームエンジン「Castle Game Engine 6.0」リリース

 Object Pascalを利用するオープンソースの2D/3Dゲームエンジン「Castle Game Engine」開発チームは2月18日、最新安定版となる「Castle Game Engine 6.0」を公開した。

 Castle Game EngineはモダンなObject Pascalで作成したクロスプラットフォームの3D/2Dゲームエンジン。X3DやVRML、Colladaなどのフォーマットで3Dモデルのレンダリングと処理が可能で、シャドウ、シェーダー、ミラー、スクリーンエフェクト、アニメーション、3Dサウンドなどの機能も提供される。

 多数のグラフィックエフェクトのあるレンダリングに最適化されているのが特徴。リアルタイムでのX3Dベースのシーングラフ構築や編集が可能で、各種処理や視覚化を行うようなツールの制作にも利用できる。対応プラットフォームはWindowsおよびMac OS X、Linux、Android、iOSなど。Webブラウザプラグインとしても提供されている。ライセンスはGPLv2およびLGPLv2。

 本バージョンは、2014年のバージョン5.0に続く最新版リリースとなる。1年以上を費やして開発した最新のエンジンを導入した。

 ユーザーインターフェイスでは、すべてのUIクラスでUIの自動スケーリング、親とアンカーのコンセプトをサポートする。UIが関連するドキュメンテーションを含むマニュアルページも用意する。UIではまた、新しいコンポーネントとして、TCastleTimer、TCastleScrollView、TCastleFlashEffect、TCastleInspectorControlの4種類を導入した。TCastleLabelでベーシックなHTMLをサポートするようになった。

 ビルドツールも強化し、GPU圧縮・ダウンスケールテクスチャの自動生成が可能となり、同じmaterial_properties.xmlを読み込むことでも利用できる。これにより、単一の場所でテクスチャの圧縮やダウンスケールを管理できるという。

 Blender形式のエクスポートが可能な新しいフォーマットcastle-anim-framesも加わった。BlenderからCastle Gameに任意のアニメーションをエクスポートできるほか、TCastleSceneに読み込んでPlayAnimation手法を利用して再生することもできるという。

 そのほか多数の新しいX3D拡張や、Tiled Maps Editorを利用して設計した2Dマップの読み込みやレンダリングサポートなども追加された。Android関連も強化去れ、アプリ内課金やサウンド、広告といったサードパーティのAndroidライブラリとの統合が容易になるという。

Castle Game Engine
https://castle-engine.sourceforge.io/