MIT Game Lab、ゲーム作成ツールをオープンソースで公開

 マサチューセッツ工科大学(MIT)のMIT Game Labは5月28日、ゲーム作成ツール「OpenRelativity」をオープンソースで公開した。同ツールを利用して作成した教育ゲーム「A Slower Speed of Light」の最新ベータ版もリリースしている。

 OpenRelativityは「A Slower Speed of Light」を開発するためにMITが作成したオープンソースの物理/グラフィックエンジン。3Dゲームエンジン「Unity3D」をベースに、ローレンツ変換やドップラー効果など、光に近い速度での移動の効果をシミュレーションすることが可能。OpenRelativityを利用することで、ゲーム開発者や教育関係者、物理学に興味のある人などが光の速度に近いときに発生する物理効果に注目したゲームやシミュレーションを開発できる。MIT Game Labは「特殊相対性理論は現実世界では体感しにくく、直感的な理解が難しいことを受けて開発した」と開発の経緯を説明している。

 なお、A Slower Speed of Lightは特殊相対性理論を学習できるという一人称ゲームで、光の速度を遅くする球体を集めるという内容。特殊相対性の視覚効果が体感できるという。Twitterでゲーム体験を共有するなどのソーシャル機能もある。2012年秋に初公開され、5月28日に公開した最新ベータ版では、Mac OS XとWindowsに加えてLinuxにも対応した。

 OpenRelativityはプロジェクトのWebサイト経由で入手できる。ライセンスはMIT License。

OpenRelativity
http://gamelab.mit.edu/research/openrelativity/

MIT Game Lab
http://gamelab.mit.edu/