Python向けのグラフィカルなシェル「IPython 5.3」リリース
Python向けのインタラクティブなシェル「IPython」開発チームは1月30日、最新版となる「IPython 5.2.0」を公開した。
IPythonはPython向けの高機能な対話的シェルで、GUIツールキットを利用しインタラクティブなデータ視覚化技術をサポートする。並列コンピューティング向けのツールとして利用できるほか、コードや方程式、ビジュアル化を含むドキュメントの作成・共有ができるWebアプリケーション「Jupyter」のカーネルとしての機能ももつ。
IPython 5.2は、2016年7月に公開された長期サポート版(LTS)であるIPython 5系の最新版。IPython 5は2017年までのサポートが予定されている。
デバッガが終了時にリストアされるようになった一方、5.0で導入したデバッガの「スマートコマンドモード」が本バージョンでは削除された。これまでのデバッガを好むユーザーが多かったことが削除の理由で、以前のデバッガコマンドが使えるという。
APIも強化され、IPython.core.debuggerにset_trace()メソッドが加わった。設定値のc.TerminalInteractiveShell.highlighting_styleで、カスタムカラースタイルのクラス引数を直接利用できるようになった。また、任意のターミナルエディタで、プロンプトで入力時にF2キーを押すことでコンテンツを編集できるショートカットが加わった。このほかバグの修正も加わっている。
IPython 5.2はプロジェクトのWebサイトより入手できる。利用にはPython 3.3以上が必要。
IPython
http://ipython.org/