PHPフレームワーク「Symfony 3.2」リリース

 PHP向けアプリケーションフレームワーク「Symfony」開発チームは11月30日、最新安定版となる「Symfony 3.2.0」を公開した。

 SymfonyはWebサイトやWebアプリケーション構築に向けたアプリケーションフレームワーク。疎結合で再利用可能なコンポーネントをベースとし、30種以上のスタンドアロンコンポーネントを利用できる。プロジェクトは仏SensioLabsの支援を受けている。

 Symfony 3.2は2015年12月に登場した3系の最新版。5月に公開されたSymfony 3.1に続くもので、細かな機能強化が多数加わった。

 Workflowコンセプトを導入した「workflow net」の実装で、一部サービスの提供や情報処理を繰り返し実行するオペレーションのシーケンスを記述できるようになった。アプリケーション内でワークフローを定義できるという。

 また、Consoleコンポーネントの強化やエラー表示、コマンドテストの簡素化、Terminalクラスの導入など、開発者体験の改善に関連した強化が図られた。コンテナのコンパイルでのサービス定義を操作するメカニズムCompiler Passesも強化した。

 新たなヘルパーメソッドとして、バイナリファイルへのサービスを簡素化するfile()が加わった。また、XPath(XML Path Language)表現のサポートが加わり、HTTP仕様向けのオブジェクト主導レイヤを定義するHttpFoundationコンポーネントも強化した。ルーティングコンポーネントでのUTF-8サポートも追加され、utf8ルートオプションを利用してUTF-8文字列でルートを生成できる。

 共通のファイルシステム操作向けのツールを提供するファイルシステムコンポーネントも強化し、クロスプラットフォームreadlink()とhardlink()の両メソッドを加えた。YAMLでもPHP定数のパーシングサポートなど多数の機能が加わった。

 Symfony 3.2はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Symfony
http://symfony.com/