Mozilla、「Rust 1.13」を公開
Mozillaのプログラミング言語Rust開発チームは11月10日、最新版となる「Rust 1.13」を発表した。
Rustは安全性、速度、並列性にフォーカスしたシステムプログラムのための言語。MIT Licenseの下で公開されており、FreeBSD、Linux、Mac OS X、Windowsなどに対応する。2015年5月に正式版となった。Rust 1.13はそれ以来、13回目のリリースとなる。
要望が多かったという「?」演算子をサポート、エラー処理を改善するという。性能も改善し、LLVM IRの生成時の処理を簡素化するなどの最適化を図ることでコンパイラを高速化した。全てのコードに影響するものではないが、futures-rsではデバッグモードのビルド時間が最大40%改善するという。
パッケージマネージャー「Cargo」では、Cargoが依存するcurlとOpenSSLをそれぞれ7.51.0、1.0.2jにアップデートすることで、重要なセキュリティ修正が加わった。
言語レベルの強化としては、これまで型での使用ができなかったMacroを使用できるようになり、宣言文に属性を適用できるようになった。インラインのフラグのドロップが削除され、関数のスタックフレーム上の追加スロットに保存されるようになった。このほかReflectトレイとが非推奨となった。ライブラリも強化されている。そのほか、合わせて合計で1448件のバグが修正されたとも報告されている。