組み込み向けデータベースライブラリ「SQLite 3.14」リリース

 SQLite開発チームは8月8日、最新安定版トナル「SQLite 3.14」を公開した。CSVバーチャルテーブルのサポートなど多数の機能強化が加わっている。

 SQLiteはCで実装された組み込み向けSQLデータベースエンジン。クライアント・サーバー形態ではなく、アプリケーションに直接ライブラリもしくは共有ライブラリをリンクして利用する。データは単一のファイルに格納でき、SQL言語のほぼすべての機能を利用できる。対応プラットフォームWindows、Mac OS X、Linux、各種UNIXなど。AndroidやiOSといったスマートデバイスや、VxWorksのような組み込み機器向けOSもサポートされる。

 SQLite 3.14は5月に公開された「SQLite 3.13」に続く最新版。テーブル作成時に指定することで性能改善が図れる「WITHOUT ROWID」オプションが強化されたほか、バーチャルテーブルでOR最適化を利用できるようになった。また、CSVバーチャルテーブルのサポートが加わり、RFC 4180フォーマットのカンマ区切りファイル(CSV)の読み込みが可能になった。クエリプランナーの強化や、sqlite3_expanded_sql() とsqlite3_trace_v2()という2種類のC言語インターフェイスも加わっている。これらは非推奨となったsqlite3_trace()とsqlite3_profile()の代わりとしても利用できる。

 そのほか、エクステンションのエントリポイントからの戻り値「SQLITE_OK_LOAD_PERMANENTLY」を使って、エクステンションを永続的に読み込むことが可能になった。また、読み込み可能なエクステンションvfsstat.cが加わった。さらにLemonパーサージェネレーターを強化し、高速なパーサーを生成できるようになっているという。

 SQLite 3.14はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

SQLite
http://www.sqlite.org/