「SQLite 3.10.0」が公開
SQLite開発チームは1月6日、SQLデータベースライブラリの最新版「SQLite 3.10.0」をリリースした。JSON拡張、性能などが強化されている。
SQLiteはライブラリの形で提供される組み込み向けSQLデータベースエンジン。サーバーレス、ゼロコンフィギュレーションなどの特徴を備えている。データベースに格納されたデータはディスク上に単一ファイルとして保存され、1つのファイル内に複数のテーブルやトリガー、ビューなどを格納できる。また、このファイルフォーマットは複数のプラットフォーム上で共通であり、32ビット/64ビット、big-endian/little-endianなど異なるアーキテクチャのOS間でデータベースのコピーが可能となっている。
SQLite 3.10は2015年10月に公開したSQLite 3.9.0に続く正式版。仮想テーブルでLIKE、GLOB、REGEXPの各演算子が利用できるようになった。仮想テーブルはSQLiteデータベース接続に登録されたオブジェクトで、このメカニズムを利用してアプリケーションはテーブルのようにインターフェイスを公開し、SQLステートメントを使ってこれにアクセスできるという。また、sqlite3_index_infoにcolUsed fieldが追加され、sqlite3_module.xBestIndexメソッドで利用できる。
SQLite 3.9で加わったJSON拡張も強化し、json_group_array()とjson_group_object()が加わった。3.8で導入したPRAGMA cache_spillステートメントも強化し、32ビット整数を用いたパラメーターを利用できるようになった。
そのほかsqldiffに「–transaction」オプションが加わったほか、memory-mapped I/Oも強化した。インターフェイスでは、sqlite3_db_cacheflush()とsqlite3_strlike()が加わり、sqlite3_snapshot_get()、sqlite3_snapshot_open()、 sqlite3_snapshot_free()の各インターフェイスが実験的に加わった。
このほか性能面でも強化が加わった。コマンドラインシェル、makefileも強化され、インポート関連の修正も加わっている。
SQLite 3.10はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはパブリックドメイン。
SQLite
http://www.sqlite.org/