「Oracle VM VirtualBox 5.1」がリリース、細かい性能改善などが多数行われる
米Oracleの仮想化ソフトウェアVirtualBox開発チームは7月12日、最新安定版となる「Oracle VM VirtualBox 5.1」を公開した。
VirtualBoxはx86およびAMD64/Intel64アーキテクチャに対応する仮想化ソフトウェア。ホストOSとしてWindows、Mac OS X、Linux、Solarisなどをサポートし、さまざまなOSを仮想マシン上で実行できる。ソフトウェア開発やテスト、汎用OSの仮想化などに利用できる。
VirtualBox 5.1は2015年7月に公開した「VirtualBox 5.0」に続くもので、メジャーアップデートと位置付けている。マルチCPU構成の仮想マシンやネットワーク性能を改善したほか、デバッグ・分析用にログや情報を収集するツールが加わった。また、USBデバイスのサポート強化も行われている。
「Virtual Machine Manager(VMM)」では新たにAPICとI/O APICを実装、これによりネットワーキングなど一部の状況での性能が改善した。また、WindowsゲストのHyper-V準仮想化を利用したデバッグ機能のサポートも加わった。
ユーザーインターフェイスはQt 5へのポーティングが行われ、一新されている。仮想マシンのGUIのパフォーマンスおよび応答時間も改善されているという。セッション情報ウィンドウ、VMウィザードの強化なども加わっており、ウィザードではVMの作成でVMの保存先を選択できるようになった。
ストレージでは、NVMHCIストレージコントローラーのエミュレーション機能が加わり、ゲストVM上でのNVME(NVM Express)デバイスのエミュレーションが可能となった。
そのほか、オーディオ関連の性能強化なども行われているほか、バグの修正とインフラの強化も施されている。Python 3向けAPIのサポートも強化した。
VirtualBox 5.1はVirtualBoxプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。ライセンスはGPLv2。
VirtualBox
https://www.virtualbox.org/