タッチOSサポート、動画キャプチャが加わった「Oracle VirtualBox 4.3」

 米Oracleは10月15日(米国時間)、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Oracle VM VirtualBox 4.3.0」を公開した。タッチ操作機能を持つゲストOSのサポート強化や動画キャプチャなどの新機能が加わっている。

 VirtualBoxはx86およびAMD64/Intel64向けの仮想化ソフトウェア。WindowsやMac OS X、Linux、Solarisなどで動作し、仮装マシン上で動作させるゲストOSとしてはWindows (NT 4.0/2000/XP/Server 2003/Vista/7)やDOS/Windows 3.x、Linux、Solari、OpenSolaris、OS/2、OpenBSDなど、さまざまなOSをサポートする。利用できる仮想CPU数は最大32で、大規模なワークロードにも対応する。ライセンスはGPLv2だが、一部のコンポーネントについてはプロプライエタリなライセンスで別途提供されている。

 VirtualBox 4.3は2012年9月に公開されたバージョン4.2に続くアップデートとなる。新機能として、仮想マルチタッチUSBインターフェイスが導入された。Windows 8などのタッチ操作機能を持つOSをサポートするためのもので、モダンなゲストおよびホストプラットフォームを動かすのを支援するという。たとえばWindows 8.1では、最大10ポイントに対応する仮想マルチタッチデバイスが利用できるとのこと。また、仮想USB Webカメラデバイスも提供され、SkypeやGoogle Hangoutsなどのビデオカンファレンスアプリケーションを仮想マシン内で利用できるようになった。

 Windows 8.1だけでなくWindows Server 2012 R2、Mac OS X 10.9など最新OSのサポートも進められている。UbuntuおよびFedoraの最新バージョンにおいては3Dアクセラレーションを利用した画面の透明化効果が改良され、マルチモニタサポートも強化された。これにより、仮想環境内で複数の画面を利用できるようになるという。このほか、仮想マシンの画面を動画でキャプチャする機能も追加された。キャプチャした動画はWebM形式で保存できる。

 ネットワーク関連では、仮想マシンとのネットワーク接続にNATを利用している場合に、同一ホスト上にある仮想マシン間での通信を可能にする新たなオプションが追加された。IPv6サポートも拡大しされHost-only/Internal/Bridged/NATのすべてのモードでIPv6を利用できるようになった。仮想マシンのリモートデスクトップ接続VRDP(Virtual Remote Desktop Protocol)でもIPv6をサポートした。

 VirtualBoxはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Oracle VM VirtualBox
https://www.virtualbox.org/

米Oracle
http://www.oracle.com/