Mozilla、次期「Firefox 48」で拡張用WebExtensions APIを安定扱いに

末岡洋子
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　Mozillaは4月29日、今週開発版（Aurora）を公開した次期版「Firefox 48」で「WebExtensions API」が安定扱いとなる見通しを発表した。アドオン開発者に対し、WebExtensions APIを利用したアドオン開発を促している。

　WebExtensions APIはGoogle ChromeやOperaが採用するExtension APIと互換性のある新しいアドオン開発向けAPI。アドオン開発者はこれにより、ほかのWebブラウザ向けに作成した拡張機能をわずかな変更を加えるだけでFirefoxで動かせる。Mozillaは2015年8月にWebExtensionに変更する方針を打ち出していた。計画では2017年末までに完全に移行する予定で、これにより既存のFirefox XPCOM/XUL APIは非推奨となる。

　MozillaによるとWebExtensions APIのメリットは、XPCOM/XULよりも容易に利用でき、Mozillaが「マルチプロセス」として進めているブラウザUIプロセスとWeb contentプロセスの分離にも対応するという。Firefox内部コードの変更の影響を受けにくく、Mozillaの addons.mozilla.orgでのレビューも容易になるとしている。

　開発チームによると、Firefox 47の開発版でのWebExtensions APIから87のバグを修正し、alarms、bookmarks、downloads、notifications、webNavigation、webRequest、windows、tabsとさまざまなAPIを改善した。また、option v2 APIをサポート、これによりユーザー向けにoptions UIを提供できるという。デバッグでは、バックグラウンドのスクリプトとコンテンツスクリプトのデバッグが可能となった。

　ContentSecurityPolicyをデフォルトでサポートし、読み込みできるリソースの場所を制限できるようになった。デフォルトのポリシーはChromeと同じように設定されている。Chromeとの互換性を強化したほか、Androidもサポートする。

　Firefox 48は8月初めに正式版公開の予定。Mozillaはアドオン互換性チェックツールを提供しており、アドオンのアップデートを推奨している。

Mozilla
http://www.mozilla.org/