「Firefox 45」リリース、「Firefox Hello」の強化などが特徴
Mozillaは3月8日、WebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 45」を公開した。ブラウザ内で通話やチャットができる「Firefox Hello」やタブの同期などを強化したほか、開発者向けにも多数の新機能が加わった。
Firefox 45は、1月末に公開されたFirefox 44に続く最新版。デスクトップ版の最大の特徴は、WebRTCをベースとした動画・音声通話とチャットの「Firefox Hello」の強化。最新版ではFirefox Helloで開いているブラウザのタブの共有が簡単にできるようになった。Firefox Helloのアイコンをクリックして友達を招待し、友人が参加するとすぐにタブを共有できるという。
また、開いているタブに関する使い勝手を強化した。たとえばFirefox Accountを使って複数のデバイスで同期している場合、検索時にツールバー(Awesome Bar)からほかの端末で開いているタブを表示できるようになった。また、同期タブボタンが上部のボタンバーに加わり、同期中の端末で開いているタブにすぐにアクセスできるようになった。同期タブボタンは、設定画面のカスタマイズからドラッグ&ドロップ操作でツールバーに表示できる。
一方で、タブグループ(Panorama)機能は削除された。また、GTK3によるユーザーインターフェイス実装は本バージョンでデフォルトになる予定だったが、今回も見送られている。
開発関連では、ページインスペクタで全文検索を利用できるようになったほか、タブのメモリヒープのスナップショットを作成できる「メモリツール」で、スナップショット表示時にフィルタの設定が可能になった。メモリツールではまた、ヒープのスナップショットの比較が可能になった。
ネットワークモニターでは、タイムラインにDOMContentLoadedとloadイベントが表示されるようになった。また、除外するURLを指定してのフィルタリングが可能になった。
HTML5サポートも強化し、サーバーからのメッセージを受信できるW3CのPush APIを利用できるようになった。ECMAScript 2015(ES6)のclass構文サポートや、metaタグで適用するコンテンツセキュリティポリシー(CSP)のサポートなども加わっている。
Firefox 45はLinux、Mac OS X、Windowsに対応するデスクトップ版とAndroid版があり、プロジェクトのWebサイトなどから入手できる。なおMozillaはiOS向けにもFirefoxを開発するが、iOS向けは2月15日に公開したバージョン2が最新版となる。