SQLデータベース「Firebird 3.0」リリース、多くの新機能が追加される
Firebird Foundationは4月19日、オープンソースのリレーショナルデータベース「Firebird 3.0」を公開した。IPv6のサポート、SMPとマルチコアハードウェアプラットフォームのサポート改善などを中心に、多数の機能強化が図られている。
FirebirdはANSI SQL標準に準拠したリレーショナルデータベースで、Inprise(Borland Software)が2000年に公開した「InterBase」のコードを土台とする。優れた並行性と性能、ストアドプロシージャとトリガ向けの言語サポートを特徴とし、LinuxなどUNIX系のプラットフォーム、Windowsで動作する。
Firebird 3.0は、2006年に公開されたFirebird 2.0以来のメジャーアップデートとなる。Superserver向けのSMPサポートが完了し、これによってコネクション作成時に複数のCPUとコアを利用できるようになった。また、Firebirdのコアを単一のODS(Firebirdのデータベースファイル形式)をサポートする統合ライブラリにまとめた。これにより、組み込みエンジンとして読み込んだり、ネットワークリスナーの実行ファイルとして利用できるという。
サーバーモデルの設定のための設定パラメーターとしてServerModeが導入された。SuperServer、ClassicServer、SuperClassicServerの3種類のサーバーモデルの変更が容易になり、ロックやキャッシュのモードも定義できるようになった。データベースレベルでのカスタム設定も可能となっている。
新たにオブジェクト指向C++ APIも導入されている。外部のコードのルーティンをプラグインして、Firebirdエンジン空間内で安全に動かすことができるという。例として、データ向けの暗号化スキーマ、安全な鍵交換などのユーザー認証スキーマがあるとしている。
ユーザーアクセス制御機能のために、サーバー上で複数のセキュリティデータベースを利用できるようになった。各データベースはSecurityDatabaseパラメーターを利用して設定できる。データ型のサポートも加わり、Boolean型(True/False/Unknown)をフル対応した。
このほか、DDLトリガ、統計など多数の機能が強化されている。
Firebird
http://www.firebirdsql.org/en/start/