操作性にフォーカスしたテキストエディタ「Atom 1.7」が公開

 オープンソースのエディタ「Atom」開発チームは4月12日、最新安定版「Atom 1.7」を公開した。タブの切り替えといった操作性を中心に改善が加わっている。

 Atomは米GitHubが開発するテキストエディタ。HTMLおよびJavaScript、CSS、Node.jsでのデスクトップアプリケーション開発を行える「Electron」フレームワークを使って実装されている。「21世紀向けのハッキング可能なエディタ」を標榜し、コアのハッキングによるカスタマイズ、スマートな入力補完、ビルドインのパッケージマネジャ、ファイルの容易なブラウジング、複数のペインなど生産性を高めるための機能を盛り込んだ。WindowsおよびMac OS X、Linuxなどで動作する。

 Atom 1.7は3月に公開されたAtom 1.6に続く最新版。要求が多かった機能として、Atomウィンドウ内でCtrl+Tabキーを入力することで直近で利用したタブに切り替える機能が加わった。また、プロジェクトフォルダとしてディレクトリを加えることができる「-add」スイッチをサポートした。独自のウィンドウでフォルダを開くことなく、直近にフォーカスしたAtomウィンドウに加わるため、操作性を改善できる。

 操作性ではこのほか、ツリービューからファイルを開いたり管理する際の挙動が変更され、名称の変更や削除などの操作の際に容易にファイルを選択できるようになった。専用のタブで開くことなくファイルの中身を見ることができるPending Pane Itemsも導入、これを有効にしている場合、アイテムを1クリックするとツリービューにフォーカスしたままその内容が「ペンディングモード」で表示される。また、ダブルクリックすると通常モードで開きエディタにフォーカスが移るという。

 Keymapファイルでは、keyupイベント上のイベントをディスパッチする新しいシンタックスが加わった。また、クラッシュ対策として定期的にエディタの状態を保存するようになった。

 パッケージをAsync Gitモジュールを使ってアップデートするように変更、これにより性能を改善するという。Electronフレームワークもアップデートされ、バージョン0.34から0.36になった。ChromeとNode.jsも新しくなり、それぞれバージョン47、5.1.1となった。

 Windowsサポートも改善され、ビルド、インストール、コマンドラインなどで強化が加わっている。

Atom
https://atom.io/