米Facebook、「Atom」エディタにリモート開発機能などを追加するパッケージ「Nuclide」を発表

 米Facebookは6月24日、社内向けに開発した開発環境「Nuclide」のソースコードを公開した。GitHubが開発する開発者向けエディタ「Atom」上で動くパッケージ集で、遠隔からの開発機能などを提供する。

 Nuclideはもともと、社内で統一された開発体験を提供することを目的にスタートしたプロジェクト。同社が3月に開催した開発者向けイベント「F8」で発表された。新たにエディタを開発するのではなく、ReactやECMAScript 7の専門知識を活用できるなどの理由から、GitHubの「Atom」を土台にしたという。さまざまなプログラミング言語や技術向けにIDEのような機能を提供することを目指しており、Atom上にパッケージをインストールすることで利用できる。

 まずは最初のリリースとして、遠隔からファイル編集やシンタックス/型チェックなどを可能にするリモート開発パッケージ「nuclide-remote-projects」と、JavaScript開発向けの静的な型チェッカー「Flow」をローカルおよびリモートから利用できるようにする「nuclide-flow」などのパッケージを公開した。

 Hack言語やHHVM(Hip Hop Virtual Machine)といったFacebook発の技術のサポートや、Facebookのユニバーサル検索ツールパッケージ「nuclide-quick-open」、社内でメインのソース管理プラットフォームとして利用しているというMercurialに対応できる「nuclide-hg-repository」といったパッケージも提供される。

 Facebookによると、Nuclideプロジェクトはスタートしたばかりであり、今後iOS、React、React Native対応、デバッグなど機能の拡充を図るという。公開したパッケージそのものも改善していくとしている。

Nuclide
https://github.com/facebook/nuclide