米Facebook、UI構築のためのJavaScriptライブラリ「React 15.0」をリリース
米Facebookが主導するJavaScriptライブラリReact開発チームは4月7日、最新版となる「React v15.0」を発表した。従来の「0.X」からバージョン番号付けルールが変更されたほか、DOM関連の処理が強化されている。
ReactはUI開発のためのJavaScriptライブラリ。Facebookが開発し、オープンソースで公開している。React 15は2014年10月に公開されたReact 0.14に続くものとなり、2月に決定した新しいバージョン番号ルールに基づき、バージョン番号が0.15ではなく15.0となった。背景には、安定性へのコミットと運用環境で利用されていることを示す目的があるという。今後はメジャーリリースの数を減らし、後方互換性のあるマイナーリリースのリリースが可能になるとしている。合わせて、「Internet Explorer 8」については今後積極的にサポートしないという方針も発表された。
React 15での変更点として、DOM操作の改善がある。コンポーネントのマウント時にinnerHTMLを利用していたが、document.createElementを利用するよう変更された。これにより、DOMを軽くする目的ですべてのノードにdata-reactid属性を利用する必要がなくなった。開発チームによると、このほかにもモダンなブラウザで処理が高速になるというメリットがあるという。さらに、SVG要素に関連するバグも修正された。同一のページで複数のReactのコピーを動かすことができるとしている。SVGのサポートも強化し、今日のブラウザが認識するすべてのSVGの属性をサポートした。
そのほかコミュニティの強化として、Reactコアチームによるミーティングのメモを週単位で配信するという。RFCプロセスで外部の貢献者がReactの開発に影響を与えられるような取り組みも展開するとしている。
React 15はプロジェクトのWebサイトより入手できる。