米Microsoftが「TypeScript 1.6」を公開、Reactをサポート

 米Microsoftは9月16日、JavaScriptを拡張したプログラミング言語TypeScriptの最新版「TypeScript 1.6」を発表した。React/JSXのサポート、クラス表現などが加わっている。

 TypeScriptはMicrosoftが進めるオープンソースのプログラミング言語プロジェクト。JavaScriptを拡張した言語仕様を持ち、コンパイルを行ってJavaScriptコードに変換できる。ステートチェック、シンボルベースのナビゲーション、ステートメント自動補完、コードリファクタリングといった大規模なアプリケーション向けのツールを備え、クラス、モジュールなど堅牢なコンポーネント構築に必要な技術を提供する。ライセンスはApache License。

 TyepScript 1.6は、7月末に公開されたTypeScript 1.5に続くリリースとなる。米FacebookのUI構築向けのJavaScriptライブラリであるReactや、Reactで使われるDOM生成のための記述法であるJSXがサポートされた。単一のファイル内にJSXシンタックスとTypeScriptコードを共存でき、TypeScriptコードとHTMLライクなシンタックスとを合わせながら利用できるという。

 クラス表現の記述も可能となり、ECMAScript 6(ES6)のサポートを強化した。このほか、ユーザー定義の型保護をサポートし、2つの型を結合する&型演算子が加わった。以前から要求が多かったという抽象クラスもサポートした。

 TypeScript 1.6はVisual Studio 2015およびVisual Studio 2013から利用できるほか、コマンドラインツールも提供される。プロジェクトのWebサイトよりnpmパッケージやソースコードを入手できる。

TypeScript
http://www.typescriptlang.org/