JSベースのiOS/Androidアプリ開発ツール「NativeScript 1.7」リリース
NativeScript開発チームは3月17日、最新版「NativeScript 1.7」を公開した。単一のコードからネイティブのiOSおよびAndroidアプリを作成できるツールで、「Microsoft VS Code」の統合、Windows Universalサポートなどの機能が加わっている。
NativeScriptはJavaScriptやTypeScriptで書かれた単一のコードからiOSやAndroid向けアプリを構築できるツール。CocoaPodやGradleといったツールをサポートし、既存のUIライブラリもそのまま利用できる。クロスプラットフォームのUI抽出、ビジネスロジックとデータモデルの共有、コード暗号化などのセキュリティ機能を備え、ネイティブレベルの性能とユーザー体験を提供できるとしている。
NativeScript 1.7は、2月に公開された「NativeScript 1.6」に続く最新版。Microsoftの軽量な開発環境「VS Code」エディタ統合が加わった。VS Code向けのNativeScript拡張を利用して、VS Codeエディタを利用したコードの編集やデバッグが可能。Mac OS XとWindowsに対応し、iOSとAndroidの両方のアプリを開発できるという。
Windows 10の「Universal Windows Platform(UWP)」にもプレビュー対応した。UWP向けのNativeScript Runtimeが導入され、作成したアプリケーションは「Windows Mobile 10」でも動くという。UWP対応はニーズが多かった機能としているが、一方で初のプレビューであり、現段階では運用環境で利用できるレベルではないという。
JavaScriptフレームワーク「Angular 2.0」についても、アルファとして統合を実現した。Angular SDKと機能レベルの統合は完了しており、一部のUIについて作業が残っているレベルとしている。また、Angular 2はまだベータである点も留意している。NativeScriptはAngularとの高い互換性を実現しており、Angularでネイティブのモバイルアプリを開発する方法としては今後もNativeScriptが最善な方法になるとしている。
これらに加えて、CSS Animationにもプレビュー対応した。そのほかバグの修正などの安全性強化も加わっている。
NativeScriptはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
NativeScript
https://www.nativescript.org/