プライバシー保護に厳格モードが加わった「Firefox 43」リリース
Mozillaは12月15日、Webブラウザの最新版「Firefox 43」をリリースした。プライベートブラウジング利用時におけるトラッキング保護の強化や、URLバーでの検索候補表示など多数の機能が加わっている。
11月初めに公開された「Firefox 42」に続く最新版。Mozillaは6週間のリリースサイクルで開発とリリースを行なっており、そのサイクルに沿った形となる。
Firefox 42で強化したプライバシ保護機能をさらに強化し、「プライベートブラウジング」機能では2つのモードでトラッキングを保護できるようになった。トラッキング機能はMozillaが提携するDisconnectのブロックリストを基に、サードパーティがオンラインで取得するデータを管理できる機能。デフォルトでは広告、分析ツール、SNSなどの行動追跡から保護する「ベーシック」モードとなっているが、保護レベルを上げて動画や写真などの埋め込みコンテンツで使われる追跡からも保護する「厳格」モードも用意する。なお、保護レベルを「厳格」にすると一部のサイトで適切に動かないとの報告をDisconnectが受けていることも報告している。
また、URLバー「Awesome Bar」でテキストを入力すると検索候補が表示されるようになった。これまではテキストを入力すると過去に訪問したサイトやブックマークしたサイトが表示され、Web検索の場合はキーワード入力後にEnterキーを押す必要があったが、本バージョンではテキストを入力する検索キーワードを提案するようになった。
このほか、m4v形式の動画再生でのAPIサポートを向上したほか、複数モニターに向けてWebRTCストリーミングができるようになった。一方で、ベータ版で統合されたGTK3は、正式版ではサポートが見送られた。
Windows向けでは「Windows 8」以降のタブレットで利用時、画面上にソフトウェアキーボードが自動表示されるようになった。64ビット向けも提供する。
開発関連でもWebIDEの強化、サブリソースの一貫性保持機能、ルールビューでのルールの属性名での絞り込みなど、多数の機能が加わっている。
