米Microsoftが「Edge」のJSエンジン「ChakraCore」を公開、Linux移植計画も発表
米Microsoftは1月13日、以前明らかにしていた計画通りJavaScriptエンジン「Chakra」の主要コンポーネントをオープンソースとして公開した。ライセンスはMIT Licenseを採用、今後Linuxサポートも予定しているという。
ChakraはWindows 10で導入されたWebブラウザであるEdgeや、HTML/CSS/JSで作成されたWindowsアプリケーションで採用されているJavaScriptエンジン。ChakraCoreはx86/x64/ARM向けにJavaScriptのJITコンパイラ、ガベージコレクションなどをを実装したもので、JavaScript Runtime(JSRT) APIのサポートにより、アプリケーションに簡単にChakraCoreを組み込むことができるという。
Microsoftは2015年12月、Chakraの主要コンポーネントをオープンソースとして公開する計画を発表しており、これに沿ったものとなる。
ChakraCoreはスタンドアロンのJavaScriptエンジン技術であり、これを利用してWindows 7 SP1上でC++をサポートしたVisual Studio 2013または同2015でChakraCoreをビルドできるという。今後はオープンソース形式で開発を進めていくとしている。
コードの公開と合わせて発表した2016年6月までのロードマップによると、Linux(64ビットUbuntu 15.10)のサポートも計画されている。これにあたってJITコンパイラを分離するなどのクロスプラットフォームに向けた作業を進めていくとしている。このほか、言語そのものや性能、開発、診断とツールなどについても強化していく。
ChakraCore
https://github.com/Microsoft/ChakraCore