米MicrosoftがR言語ディストリビューション「Revolution R Open」を改名、最新版を来週リリースへ

 米Microsoftは1月12日、買収した米Revolution Analyticsがオープンソースで開発しているRディストリビューション「Revolution R Open(RRO)」を「Microsoft R Open(MRO)」と改名することを発表した。新名称の下で最初にリリースされる次期版(バージョン 3.2.3)は1月19日に公開予定となっている。RROと同様に無料で提供するとしている。

 Microsoftは、統計解析向けのR言語実装を提供する米Revolution Analyticsの買収を2015年4月に完了、その後R言語の統合をSQL ServerやPowerBI、Azure、Cortana Analyticsなどの製品で進めてきた。今回、Revolution Rについて今後の方針を発表した形となる。

 オープンソースのRevolution R Open(RRO)はMicrosoft R Open(MRO)に名称変更されるが、これまで通りGPLv2ライセンスで配布される。現行版の「Revolution R Open 3.2.2」はR-3.2.2と100%の互換を約束しており、性能などの強化を加えたもの。Rスクリプトツールキットの「Reproducible R Toolkit」なども含まれる。プラットフォームはWindows、Mac OS X、Linuxをサポートする。Microsoft R Openでもこの方向性を踏襲する模様だ。

 商用版のRevolution R Enterpriseについては、ビックデータ対応のサーバー/Hadoopクラスタ向けRディストリビューションとして「SQL Server R Services」(Windows向け)と「Microsoft R Server」(Red Hat、SUSE、Hadoopなど)として展開する。Microsoftは開発者向けの「Microsoft R Server Developer Edition」を「Visual Studio Dev Essentialsプログラム経由で無料で提供するほか、教育向けのMicrosoft DreamSparkプログラムでも学生向けにMicrosoft R Serverを無料で提供するとしている。

Revolution R Open(Microsoft R Open)ダウンロード
https://mran.revolutionanalytics.com/download/