オープンソース統計解析言語「R」、商用化に向けエンタープライズ向けエディションを拡充

 オープンソースの統計解析言語「R」の商業ベンダー、米Revolution Analytics(旧社名;REvolution Computing)は5月6日(米国時間)、社名変更と今後の計画を発表した。R言語を利用したデータ解析ソリューションの提供とコミュニティ活動の本格化に向けて本腰を入れる。

 Rはニュージーランドのオークランド大学で生まれた統計解析向けのプログラミング言語。1996年に発表され、GPLの下で公開されている。2007年にREvolution Computingが立ち上がり、米Intelの投資部門Intel Capitalなどの支援を受けて、商業化に向けて取り組んできた。

 今回、社名をRevolution Analyticsに変更し、本格的に商用化を進める。現在、主力製品として有料のエンタープライズ版「Revolution R Enterprise」と無料のコミュニティ版「Revolution R Community」を提供しているが、R Enterpriseの製品ロードマップとして、Webサービスの統合、テラバイト級のファイル構造への対応、データ分析GUIの提供、マイグレーション製品やサービスなどを2010年中に実現していくという。

 同時に、R Enterpriseを学術業界向けに無料にすること、RコミュニティWebサイト「inside-R.org」の立ち上げも発表している。

 Revolution Analyticsによると、R言語のユーザーは約200万人で、R向けのアドオンは約2500あるという。

 学術業界向けの無料版は、同社Webサイトからダウンロードできる(申し込みが必要)。

米Revolution Analytics
http://revolutionanalytics.com/

inside-R.org
http://www.inside-r.org/