「ownCloud 8.2」リリース
ownCloud開発チームは10月20日、オープンソースのファイル同期・共有サーバーownCloudの最新版「ownCloud 8.2」を公開した。写真アプリが「Gallery」として新しくなるなど、ユーザー体験と管理の両方で機能強化が図られている。
ownCloudは、Dropbpxのような機能を自分たちで構築できるセルフホスティング型のファイル同期ソフトウェア。Webブラウザや専用クライアント、WebDAVクライアント経由でアクセスできる。
ownCloud 8.2は、7月に公開されたownCloud 8.1に続く最新版。プロジェクトは3か月のリリースサイクルを導入しており、サイクル通りの登場となった。
本バージョンでは「Picture」として提供されてきた写真アプリが「Gallery」として刷新された。新しいアプリフレームワークを土台に書き直したもので、対応する画像形式が増えるなど機能が強化され、速度も改善した。画像のズームイン、ズームアウトなどもスムーズに行える。
インターフェイス全体について外観をクリーンにしたほか、ドキュメントの自動保存など効率化に関連した強化も図られている。ファイルのアップロード、新規フォルダの作成といったファイル操作についても、単一のメニュー画面から行うように変更されている。ファイル一覧から特定のファイルをクリックすると、右横にプレビューが並んで表示されるようになり、そこから操作をすることも可能。
管理者向けとしては、ユーザーに通知を送信できる機能が加わった。ただし現時点では通知に対応するアプリは1種類のみ。ゴミ箱にあるファイルの維持期間も設定できるようになった。暗号化バックエンドも強化し、管理画面に暗号関連のコマンドを多数導入した。個別のユーザー鍵をリプレースするマスター鍵の作成が可能となり、シングルサインオンが利用しやすくなった。このほか、外部ストレージ機能ではモジュラー認証メカニズムをサポートし、操作性を改善した。
ownCloudは無料のCommunity Editionと有料のEnterprise Editionがあり、ともにプロジェクトのWebサイト経由で入手できる。
ownCloud
https://owncloud.org/