「ownCloud 8」がリリース、お気に入りと検索の改善によりファイルアクセスを迅速化
オープンソースのファイル同期・共有ソフトウェアを開発するownCloudは2月8日、最新版となる「ownCloud Server 8」を公開した。無料で利用できる「Community Edition」とサポート付きの有料版である「Enterprise Edition」が用意されている。
ownCloudはオンラインストレージ機能を実装したソフトウェア。Webブラウザ経由でのファイルのアップロードやダウンロード、ユーザー管理機能、複数ユーザー間や複数マシン間でのファイル共有、WebDAVサポート、スケジュールやアドレス帳、ブックマークなどの同期機能などを備える。Dropboxといったオンラインストレージを代替できるものとの位置付けで開発が進められている。
ownCloud Server 8は2014年7月に公開されたバージョン7に続く最新安定版。クラウド間の共有とコラボレーション、ファイルへの高速アクセスが主な改善点となる。共有とコラボレーションでは、バージョン7で導入された異なるownCloud間の共有を可能にする「Server-to-Server Sharing」をさらに進化させ、同一のownCloudサーバー上にあるユーザー間のファイル共有と同じように扱えるようになった。また、共有フォルダの設定プロセスが簡素化された。公開リンクの送信が不要となり、共有ダイアログによる参照設定が可能となる。相手は「承認」か「拒否」を選択すればよいという。これにより、サーバーや組織間でのコラボレーションが容易になるとしている。
ファイルやフォルダを「お気に入り」として登録できる機能も追加された。これにより、頻繁に使用するファイルなどに高速にアクセスできるという。検索インターフェイスでは検索パラメーターを増やし、全体の使い勝手を改良した。これにより、ファイルの検索をシンプルかつ容易にするという。
このほか、全体の性能とサーバー管理関連機能も強化した。管理と設定ページではサイドバーが導入され、アプリ設定オプションに迅速にアクセスできるようになった。アプリ管理画面ではレイアウトを強化し、グループ化機能により管理の簡素化を支援するという。アプリ管理画面ではまた、自動ダウンロード可能なサードパーテイのアプリも合わせて表示されるようになった。LDAPやActive Directoryとの統合も強化している。
ownCloud 8のCommunity EditionはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
ownCloud
https://owncloud.org/