クエリ処理を改善した「ArangoDB 2.7」リリース

 ArangoDB開発チームは10月12日、ドキュメント指向データベース「ArangoDB 2.7」を公開した。クエリ処理を改善し、性能を強化したという。

 ArangoDBはオープンソースの分散型データベース。ドキュメント、グラフ、キーバリュー向けに柔軟性のあるデータモデルを持ち、SQLライクなクエリ言語「ArangoDB Query Language(AQL)」やJavaScriptを利用したデータのアクセスや操作が可能。

 ArangoDB 2.7は6月に公開されたバージョン2.6に続く最新のメジャリリース。本リリースの特徴としては、プライマリインデックスとハッシュインデックスを複数のインデックスバケットに分割した点がある。これにより大規模なインデックスの読み込みやリサイズが大幅に改善されるという。

 また、ディスパッチリクエストの内部実装の改善などにより、スループットを前バージョン(2.6)と比較して25~70%改善できるとしている。

 AQLでは、ユニークなクエリ結果のためのシンタックス「RETURN DISTINCT」が加わった。クエリからユニークな値を得る場合はDISTINCTを利用し、RETURN文の修飾子として利用できる。オブジェクトリテラルの略記法も加わり、全体として文作成を容易かつ簡略にできるという。日時計算のための関数も加わった。

 これらに加え、JavaScriptアプリケーションフレームワーク「Foxx」で作成したアプリをURLパス「/_open/」下にインストールできるようにした。これにより、アプリケーションから認証なしにデータベースアクセスが可能となる。

 ArangoDB 2.7はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2.0。

ArangoDB
https://www.arangodb.com/