ECMAScript 6対応を強化した「ArangoDB 2.4」リリース

 1月15日、分散型のドキュメント指向データベース「ArangoDB」の最新版となる「ArangoDB 2.4」がリリースされた。V8エンジンのアップグレード、JavaScriptフレームワーク「Foxx」の強化など大型の機能強化が盛り込まれている。

 ArangoDBはさまざまなデータを格納できるNoSQL型データベース。柔軟性の高いデータモデルを提供し、SQLに似たクエリ言語「ArangoDB Query Language(AQL)」またはJavaScript拡張を利用してデータの格納やクエリを行える。ライセンスはApache Liense 2.0。

 ArangoDB 2.4は2014年11月にリリースされたArangoDB 2.3に続く最新版となる。本バージョンではJavaScriptエンジン「V8」をバージョン3.16.14から3.29.59にアップグレードした。これにより、「Harmony」または「ES.next」などと呼ばれているECMAScript 6の一部機能を利用できるようになった。iterators、of演算子、型付き配列、Symbol、MapやSetなどの機能はデフォルトで利用でき、Arrow関数、ジェネレータ、Proxiesなどについてはデフォルトでは無効化されている。

 ArangoDB Query Language(AQL)も強化し、データ修正クエリ向けの戻り値オプションが加わった。これにより、クエリで挿入/削除/更新したドキュメントを返すことが可能となった。collectでグループカウントの効率を改善するオプションも加わった。

 ArangoDBが組み込むJavaScriptフレームワーク「Foxx」も強化し、クエリなどのデータベースオペレーションをREST/WebAPIとして公開できるようになった。また、標準的なHypermedia APIを構築するフレームワーク「FoxxGenerator」も加わった。生成したAPIは、エンティティ表現のためのHypermedia仕様「Siren」に対応するクライアントツールで利用できる。

 Webインターフェイスではアプリケーションタブが一新された。同タブではArangoDB上で動いているアプリケーションのみを表示し、作者、ライセンス、バージョン番号、貢献者、ダウンロードリンク、APIドキュメンテーションなどの詳細情報を表示するビューが加わった。

 ArangoDB 2.4はプロジェクトのWebサイトより入手できる。ArangoDBは合わせて、ArangDBのNode.jsおよびWebブラウザ向けローレベルJavaScriptクライアント「arangojs」の最新版「arangojs 3.0」も公開している。

独ArangoDB
https://www.arangodb.com/