「NetBSD 7.0」リリース、Luaカーネルスクリプティングをサポート

 BSDから派生したUNIX系OS「NetBSD」を開発するThe NetBSD Projectが最新版「NetBSD 7.0」をリリースした。15回目のメジャーリリースとなるもので、安定性の強化に加えてLuaカーネルスクリプティングのサポートなど多数の新機能を盛り込んだ。

 NetBSDは高速、安全、高い移植性などの特徴を持つBSD系ディストリビューション。NetBSD 7.0は2012年に最初に公開されたNetBSD 6系に続くメジャーリリースとなる。

 最新版では、Luaカーネルモジュール機能をサポートした。これによりCに加え、Luaスクリプトを使ってカーネルモジュールを開発できるという。また、GCC 4.8.4の採用によってC++11もサポートされた。Layer3パケットフィルタ「NPF」も強化され、デフォルトでJIT(Just-In-Time)コンパイル機能をもつBPF(Berkeley Packet Filter)がデフォルトとなった。ダイナミックルールや IPv6-to-IPv6 Network Prefix Translation(NPTv6)、CDBベースのテーブルなどのサポートも加わっている。パケットフィルタを統合してsshなどのネットワークデーモンを動的に侵入から保護するデーモンblacklistdも加わった。

 DRM/KMSグラフィックのサポートにより、IntelとRadeonを利用したx86システムのグラフィックを高速化する。ARMマルチコアのサポートが加わったほか、Raspberry Pi 2、BeagleBoard/BeagleBone/BeagleBone BlackなどARMボードを多数サポートした。

 このほかにも、USBサブシステムでのマルチプロセッサのサポートなど、多数の機能が加わっている。

The NetBSD Project
https://www.netbsd.org/