「GDB 7.10」リリース

 The GNU ProjectのGNU Debugger(GDB)開発チームは8月28日、「GNU Debugger(GDB) 7.10」を公開した。7系の最新版で、細かな機能修正が加わっている。

 GNU Debugger(GDB)は、Ada、C、C++、Objective-C、Pascalなどさまざまな言語をサポートするデバッガ。GDBはUNIXやLinuxだけでなくWindowsやMac OS Xでも動き、さまざまなプロセッサアーキテクチャをターゲットにプログラムのデバッグが可能。

 GDB 7.10は、2月に公開されたバージョン7.9に続く最新版となり、リモートからのデバッグ時にターゲットシステムから直接共有ライブラリへのアクセスが可能となった。また、GuileおよびPythonスクリプティング機能を強化し、.debug_gdb_scriptsセクションでのスクリプトの自動読み込みなどをサポートした。

 Aarch64 Linux環境で「レコード−リプレイ」やリバースデバッグが可能になったほか、S/390 GNU/Linuxターゲット上でのVector ABIサポートも加わった。さらに、x86_64 Linuxターゲットでの「STrace USDT(Userland Static Defined Tracing)」の利用が可能となった。

 一方で、HP-UX上のHP/PAとItaniumのサポートが打ち切られた。「-xdb」コマンドラインスイッチのサポートも削除されている。

 GDB 7.10はプロジェクトのFTPサイトより入手できる。

The GNU Project Debugger
http://www.gnu.org/software/gdb/