バグ追跡システム「Bugzilla 5.0」公開、4年ぶりのメジャーアップデート

 Bugzilla開発チームは7月7日、バグ追跡システム(バグトラッカー)「Bugzilla 5.0」を公開した。コメントへのタグ機能、WebServicesインターフェイスの強化が大きな特徴となる。

 BugzillaはMozilla Foundationが開発するバグ追跡システム。MozillaのほかLinuxカーネル、GNOME、KDE、LibreOfficeなどのプロジェクトが利用している。Perlで実装されており、データベース構造最適化による性能と拡張性、セキュリティ、高度なクエリツール、電子メール機能の統合、包括的な権限システムなどの特徴を持つ。

 Bugzilla 5.0は2013年5月に公開したバージョン4.4以来のメジャーリリースで、2011年2月に公開したバージョン4.0に続くものとなる。WebServicesインターフェースを改善し、既存のRPCとJSON-RPCに加えて、REST風のエンドポイントを導入した。これによりクライアントは一般的なHTTP経由でBugzillaにアクセスできるようになった。なお、これに伴いXML-RPCとJSON-RPCは非推奨となり、バージョン7.0で削除される予定という。

 WebServices関連ではこのほかAPIキーのサポートが加わった。ユーザーはアプリケーションごとにAPIキーを作成し、また不要なものは削除できるという。またBug.searchがフル機能となった。

 memcachedサーバーを使ったキャッシュがサポートされ、ローカルまたはネットワーク上にあるmemcachedサーバーを利用してさまざまなデータに高速にアクセスできるようになった。また、バグコメントにタグ機能が加わったほか、スレッドでの会話、スパムとしてマーク、重要なコメントを特定するなどのことが可能になった。

 このほかにも多数の機能強化が加わっているほか、Perlはバージョン5.10.1が必要要件になっている。ドキュメントも強化されている。

 Bugzilla 5.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。なお、5.0のリリースに伴いバージジョン4系は開発終了となる。4系では今後重要なセキュリティ問題の修正も行われないため、4系ユーザーは5.0へのアップグレードを呼びかけている。

Bugzilla
https://www.bugzilla.org/