米GitHub、テキストエディタ「Atom」をオープンソース化

 米GitHubは5月6日、プログラミング向けテキストエディタ「Atom」のソースコードをMIT Licenseで公開した。VimやEmacsなど成功しているエディタにならい、オープンソースにすることで長期的にコミュニティを構築する狙い。

 AtomはGitHub社内で6年前にスタートしたプロジェクト。2年半の時間を要して開発され、3月に招待制ベータの提供が始まっている。カスタマイズや拡張性、生産性、使いやすさなどを特徴とし、ファイルシステムブラウザ、高速な検索と置換、複数ペインによる表示、スニペット、コードフォルディング、テキストエディタ「TextMate」風の文法設定やテーマインポートといった機能を備える。デスクトップアプリケーションとして動作するが、その開発にはCSSやHTML、JavaScriptといったWeb技術が使われており、Node.jsとのインテグレーション機能なども備える。現時点での対応OSはMac OS Xのみ。

 Atomのベータ版リリース時点で一部のパッケージはオープンソースで公開されていたが、今回コア部分となる「Atom Core」やパッケージマネージャ「apm」、Chromiumベースのデスクトップアプリケーションフレームワークである「Atom Shell」など今まで公開されていなかった部分についてもコードが公開された。

 Atom Coreにはビルドシステム、グローバル環境、ワークスペース、ペイン、テキストエディタコンポーネントなどを含んでおり、将来的には独立して利用できるライブラリとして個々の機能を抽出する予定という。

 GitHubではAtomを長期的なプロジェクトと位置付けており、オープンソース化後も専属チームが開発を続けるという。数ヶ月以内に1.0をリリースする予定で、今後は性能の改善やLinuxおよびWindowsのサポート、APIの安定化などに取り組むとしている。

Atom
http://atom.io/