「FFmpeg 2.7」リリース、NVDIAのHEVCエンコーダサポートなどが特徴

 FFmpeg Projectは6月10日、オープンソースのマルチメディアライブラリ「FFmpeg 2.7」(開発コード「Nash」)をリリースした。WindowsおよびMac OS X、Linux向けのパッケージをプロジェクトのWebサイトより入手できる。

 FFmpegは音声と動画のデコード/エンコードやフォーマット変換、mux/demux、ストリーム、フィルタなどの機能を備えるマルチメディアフレームワーク。さまざまなフォーマットに対応し、コマンドラインツールffmpeg、マルチメディアストリーミングサーバーffserverをはじめ、ffplay、ffprobeなどのエンドユーザー向け機能がある。また、libavcodec、libavutil、libavformat、libavfilter、libavdevice、libswscale、libswresampleなどアプリケーション向けのライブラリも提供している。

 FFmpeg 2.7は、3月に公開されたバージョン2.6系(「Grothendieck」)に続く最新版となる。FFmpegは約3か月のリリースサイクルを持ち、これに沿うものとなる。Windows向けではDirect3D 11アクセラレーションを利用したデコードのサポートが加わった。また、NVIDIAが提供する「NVENC」によるHEVCエンコードやIntelのQuick Sync Video(QSV)アクセラレーションを利用したH.264エンコードなど、ハードウェアアクセラレーションサポートが強化されている。

 Secure Transportのサポート、JPEG demuxerの強化なども加わった。これらに加え、libavutil、libavcodecなどのライブラリも最新のものとなっている。

FFmpeg Project
https://www.ffmpeg.org/