米Appleが「Swift 2.0」を発表、年内にオープンソース化へ
米Appleは6月8日、米サンフランシスコで開催中の年次会議「Worldwide Developers Conference(WWDC)2015」でプログラミング言語の「Swift 2.0」を発表した。年内にオープンソースとしてコードを公開する計画だという。
SwiftはAppleが2014年のWWDCで発表したMac OS XやiOS、それにApple Watchに搭載されている「watchOS」向けのプログラミング言語。Appleの「Cocoa」および「Cocoa Touch」といったコア技術をサポートし、Appleの統合開発環境「Xcode」を利用して開発が行える。CやObjective-Cの後継と位置付けられており、Objective-Cコードと併用できる。安全、高速、モダンなどを特徴とし、インタラクティブなPlaygroundによりシンプルかつ面白いプログラミングを支援するとしている。
Swiftは2014年9月にバージョン1.0となり、今回のSwift 2.0はそれに続くものとなる。新機能として、エラー処理モデルが加わった.try、throw、catchなどのキーワードを利用でき、Apple SDKとの相性に優れるという。
また、古いOSバージョンをターゲットとした開発を支援する機能が加わり、シンタックス側ではジェネリクスなどObjective-Cの新しい特徴を取り込んだ。プロトコル拡張機能が加わり、標準ライブラリもこれを利用するようになった。
AppleはSwift 2.0の発表に合わせて、Swiftのオープンソース計画も発表した。ライセンスは明らかにしていないが、OSI承認ライセンスを利用して年内にコードをリリースし、外部からの貢献を受け付けるという。当初はOS XおよびiOS、Linux向けのポートを用意する予定で、ソースコードにはSwiftコンパイラと標準ライブラリを含むとしている。なおSwiftについては2014年秋にオープンソース実装プロジェクト「Phoenix」が立ち上がっている。