Gitと連動するWebベースのコードレビューツール「Gerrit 2.11」リリース
WebベースのGit向けコードレビューシステム「Gerrit」開発チームは4月17日、最新版となる「Gerrit 2.11.0」を公開した。インライン編集機能の強化などが特徴となる。
Gerritは、バージョン管理システムGitを利用するプロジェクト向けのコードレビューシステム。もともとは米GoogleがAndroid開発の過程で作成したものをベースとする。画面を並べて表示するSide-By-Side Diff機能により変更を容易に把握でき、インラインコメントの追加も可能。権限のあるユーザーはマスターのGitリポジトリに変更をコミットでき、Gitリポジトリの中央管理が可能になるという。ライセンスはApache License 2.0。
Gerrit 2.11は、1月に公開されたバージョン2.10に続く最新版。インライン編集機能を強化し、変更をブラウザ内で作成し直接編集できる「Create Change」ボタンがプロジェクト情報に加わった。また、同じくプロジェクト情報上に表示される「Follow-Up」ボタンを利用したフォローアップの変更を作成できるようになった。このほか、フル画面モードのCodeMirrorエディタでファイルコンテンツの編集が可能となるなど、細かな強化が加わった。
変更画面でも多数の強化が加わった。インライン編集機能でコミットメッセージが編集可能になったことを受けて「Edit Message」ボタンがなくなった。C、C++ファイルのソート機能を改善したほか、親リビジョンの変更を可能にする「Rebase」ボタンが加わった。
Side-By-Side Diffでは、side-by-sideかunifiedかの表示を切り替えるボタンが加わった。また、スクロールバー上に検索結果をハイライト表示する機能が加わったほか、Dart、Go、Objective C、C#などのモードでシンタックスハイライトが可能となった。コミットメッセージの文字数上限は72となった。
このほか、REST、SSH関連の処理などでも変更や強化が加わっている。不具合も多数修正されており、2.10.1、2.10.2、2.10.3でのバグ修正を含むことから、ユーザーに対し2.11へのアップデートを呼びかけている。