「KDE Frameworks 5.9」リリース

 The KDE Communityは4月10日、KDEライブラリの最新版となる「KDE Frameworks 5.9.0」をリリースした。モデム管理のためのモジュールが加わったほか、既存機能も多数強化されている。

 KDE Frameworksは、デスクトップ環境「KDE Plasma Workspaces」とアプリケーション「KDE Applications」の技術土台となるライブラリおよびソフトウェアフレームワーク。Qt 5をベースに60種類のアドオンライブラリを追加したもので、KDE開発者はこれを利用してアプリケーションを構築できる。ライセンスはLGPL。

 KDE Frameworksでは月に一度のリリースサイクルを導入しており、KDE Frameworks 5.9は、3月中旬にリリースされた5.8に続く最新版となる。

 新しいモジュールとして、ModemManager APIのためのQtラッパー技術「ModemManagerQt」が加わった。DBusを利用するシステムデーモンで、3Gや4Gなどの通信規格モバイル端末と接続を管理する。Plasma-NM 5.2系を利用している場合、ModemManagerQtでの構築にはパッチをあてるか、Plasma-NM 5.3ベータ版にアップグレードするよう注意している。

 また、KActivities、KArchive、KBookmarks、KCMUtils、KConfig、KI18n、KIconThemes、KIO、KItemModels、KJobWidgets、KNotifications、KTextEditorなど、多数のモジュールで強化が加わった。たとえば、KBookmarksではQt 5.5に対応し、KActivitiesではKRecentDocument向けのイベント登録のためのAPIが加わった。KWindowSystemでは、KWindowSystemPrivate向けのダミーのWayland実装が加わっている。

 これらに加えて、Plasma frameworkでもPageStack遷移、TabGroup遷移でAnimatorsを利用するようなるなど、細かな修正が加わっている。

The KDE Community
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