Frameworksに続き、「KDE Plasma 5」が登場

 The KDE Communityは7月15日、KDEデスクトップ環境のメジャーアップデート版となる「KDE Plasma 5」を公開した。GUIツールキットとして新たにQt 5を採用し、また新しいフレームワーク「KDE Frameworks 5.0」をベースとして構築されている。

 2008年に登場した「KDE 4」から5年半ぶりのメジャーアップデートとなる。今まではデスクトップ環境やアプリケーション開発の基盤となる「Development Platform」がKDEデスクトップ環境と同時にリリースされていたが、本バージョン以降ではKDEライブラリとソフトウェアフレームワークを集めた「Frameworks」とエンドユーザーが利用する「Plasma」とに分離しており、Frameworksは約1週間前に先行リリースされている。

 KDE Plasma 5はQt 5/QtQuick、KDE Frameworks 5をベースとして構築されており、ユーザーインターフェイスのレンダリングにはOpenGL/OpenGL ESシーングラフを採用。高フレームレートとスムーズなグラフィック画面を実現するという。また、デスクトップシェルとして「converged Plasma shell」を導入し、ターゲットデバイスごとに最適なユーザー体験を提供できるという。ユーザー体験はランタイムレベルで動的に切り替えられる。

 新テーマ「Breeze」による視覚的な改善も図られている。高DPIディスプレイのサポートも改善され、Retinaのようなディスプレイでの使い勝手と表示が改善しているという。このほか、アプリケーションランチャのユーザーインターフェイスの一新、新しいランチャのKickoffやメニューベースのKickerなどの追加、通知エリアの簡素化、ポップアップウィンドウの削減、電源管理やネットワーク設定などのメニュー間の切り替えの高速化なども行われている。

 KDE Plasma 5はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

The KDE Community
http://kde.org/