エフェクトのリアルタイムプレビューが加わった「Audacity 2.1」リリース

 オープンソースのオーディオエディタ「Audacity」開発チームは3月29日、最新版「Audacity 2.1.0」を公開した。エフェクトのリアルタイムプレビューなどの機能が加わり、サポートするOSも拡大した。

 Audacityは音声の波形編集や録音、ミキシング、エフェクト適用といった機能を持つオーディオ編集ツール。WAVやAIFF、FLAC、MP2、MP3、Ogg Vorbisといったさまざまなオーディオファイルフォーマットに対応し、オプションで提供されるライブラリを利用してAC3、M4A/M4R(AAC)、WMAなどもサポートする。ライセンスはGPLv2以降。

 Audacity 2.1は、2012年3月に公開されたバージョン2系の初のメジャーリリースとなる。新しい機能として、エフェクトのリアルタイムプレビューがサポートされた。VSTおよびLinuxのLADSPA、Mac OS XのAudio Unitプラグインエフェクトで利用できる。ただし、遅延補償はサポート外となる。エフェクトではVSTプラグインでFXBプリセットファイルのインポートとエクスポートをサポートしたほか、Shell VSTエフェクトによる複数プラグインのサポートが可能となった。また、すべてのエフェクトを「Chain」(チェイン)で利用できるようになり、名前、クラス、作成者などでソートできるようになった。

 新しいエフェクトとして2種類のトラックをクロスフェードする「Crossfade Tracks」が導入された。これまでの「Cross Fade In」と「Cross Fade Out」を置き換えるものになるという。ノイズ除去機能も強化され、機能名も「Noise Removal」から「Noise Reduction」に変更されている。

 インターフェイスも改善されており、「Meter Toolbar」でより多くの情報が表示されるようになった。このほか、「Transcription Toolbar」や「Timer Record」なども改善が加わっている。バグも多数修正した。

 Audacity 2.1はLinux、Mac OS X、Windowsに対応、SourceForgeのプロジェクトページより入手できる。なお、Windows版はWindows XP SP3(32ビット)、XP SP2(64ビット)、Vista、7、8/8.1をサポート、Mac版はMac OS X 10.10(Yosemite)の対応が加わっている。

Audacity
http://audacity.sourceforge.net/

Audacityのダウンロード
http://sourceforge.jp/projects/audacity/