米Adobe、オープンソースのテキストエディタ「Brackets 1.1」をリリース
米Adobe Systemsは12月18日、オープンソースのテキストエディタ「Brackets」の最新版となる「Brackets 1.1」を公開した。安定性の強化に加え、Chrome以外のWebブラウザでライブプレビューを行える機能が実験的に導入されている。
BracketsはWebデザイン向けの機能を備えるテキストエディタ。HTML、CSS、JavaScriptなどを利用するデザイナやフロントエンド開発者向けに開発されており、視覚効果の高さと同時に軽量さも実現した。また、プレビュー版として提供されている「Extract for Brackets」拡張機能を利用することで、Photoshopで使われるPSDファイルから色やフォントなどの情報を取り込み、そこからCSSコードを生成できる。開発チームによると、バージョン1.0のダウンロード数は約40万回だったという。
Brackets 1.1は11月に公開されたBrackets 1.0に続く最新安定版で、安定性の向上にフォーカスしているという。Googleがオープンソースで公開するChromiumベースのWebブラウザフレームワーク技術「Chromium Embedded Framework(CEF)」のアップデートでバグを修正したほか、Windowsユーザーはより高いDPI環境を利用できるという。
1.1の目玉機能となるのが、Chrome以外のブラウザでプレビューできるクロスプブラウザ対応「Live Preview」の実験的サポートだ。利用には、設定ファイル(brackets.jsonファイル)を変更して同機能を有効にする必要がある。開発チームは将来的に、同クロスプブラウザ機能をLive Previewのデフォルト実装にしたいとしている。
また、ファイルタイプ別の設定も可能となった。これはbrackets.jsonファイル内の言語グループを利用することで設定できる。
このほか、Extract for Bracketsも強化した。まだプレビュー版という位置付けだが、Adobeの「Creative Cloud」を利用するデザイナーとのコラボレーション機能が加わり、公開されているCreative Cloudの共有リンクをBracketsから直接開くことができるようになった。また、ツールバー内にある「?」マークのクリックによりツールチップを表示するなど、初めて利用するユーザーにわかりやすく機能を説明する工夫を取り込んだ。
BracketsはプロジェクトのWebサイトより入手できる。
Brackets
http://brackets.io/