CentOSが毎月のアップデートリリースを行う計画を公開

 CentOS開発チームは12月5日、ローリングリリース計画を明らかにした。今後、最新安定版を基にセキュリティ修正などのアップデートを含むリリースを毎月行うというもので、同日「CentOS 7」のローリングリリースも公開した。

 CentOSは、米Red HatのRed Hat Enterprise Linux(RHEL)と互換性を持つLinuxディストリビューション。Red Hatが公開するコードをベースに、商標など再配布に問題のあるコンテンツを取り除いたクローンOSを作成している。CentOSプロジェクトは2014年初めにRed Hatの支援を受けることを発表している。

 開発チームによると、今後は月に一度、ローリングリリースとして最新ビルドを公開する。セキュリティ修正、バグフィックスなど、mirror.centos.orgのレポジトリにプッシュされたアップデートがすべて含まれており、ローリングリリースをインストールするとこれらのアップデートが事前にインストールされる。

 毎月末にローリングリリースの準備を進め、ファイル名はオリジナルから取り出した日がわかる日付スタンプとビルドタグで構成される。今回リリースされた「20141129_2」の場合、2014年11月29日までにmirror.centos.orgにリリースされたアップデートが含まれ、サイクル中で2回目のビルドであることを示す。テストを行う必要があるため、ローリングリリースの公開日は日付スタンプから数日遅れるが、テスト自動化により日付スタンプからリリースまでの時差を縮小したいとしている。リリースの呼び方は、リリースされた月ではなく日付スタンプの月を反映する。そのため、今回の場合はリリースされた12月ではなく、日付スタンプの11月を差して「Nov 2014 Rolling Release」となる。

 ビルドはすべてbuildlogs.centos.orgで公開されているが、QAテストとテストサイクルを通過したものがリリースとなる。必要に応じて、開発とテスト目的の暫定ビルドを作成・公開するが、これらは一般リリースという位置付けではないという。

 今後、中身を少しずつ拡充する計画で、まずはCentOS 7のライブメディアをローリングリリースに導入したいとしている。次回サイクルからCentOS 6にも拡大する計画だが、現時点ではCentOS 5をこのサイクルに含む計画はないという。

 インストールメディアやクラウド/仮想環境向けイメージはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

The CentOS Project
http://www.centos.org/