RHEL6.6互換の「Scientific Linux 6.6」がリリース
「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」互換のLinuxディストリビューション「Scientific Linux」開発チームは11月12日、RHEL 6.6互換となる「Scientific Linux 6.6」をリリースした。本家のリリースから1か月弱での登場となる。
Scientific Linuxは米Red HatのRHELと100%の互換性を目指すLinuxディストリビューション。フェルミ国立加速器研究所(Fermilab)や欧州原子核研究機構(CERN)などの研究機関によって行われていた研究向けLinux環境をまとめたもので、Red Hatが公開するコードをベースに、これら研究機関で必要とされるメッセージングシステム「Alpine」や分散ファイルシステム「OpenAFS」を追加している。
Scientific Linux 6.6は、Red Hatが10月14日にRHEL 6.6をリリースしてから1か月でのリリースとなった。同じくRed Hat互換のディストリビューションであるCentOS、Oracle Linuxはすでにバージョン6.6をリリースしている。
RHEL 6.6は性能、システム管理、仮想化にフォーカスして機能改善が加えられた。性能ではx86プロセッサコアの最大サポート数が4096個になり、大規模NUMAシステムでのCPU利用効率も改善した。システム管理ではHAProxyやKeepalivedのサポートが加わり、大規模システムの要件に応える。Scientific Linuxでもこれらの新機能が利用できる。
これに加え、固有の強化としてOpenAFSをバージョン1.6.10にアップグレードした。またセキュリティエラーが出ていたことからxorg-x11-serverで新しいABIを導入した。
Scientific Linuxはi386とx86_64に対応、プロジェクトのWebサイトより入手できる。
Scientific Linux
https://www.scientificlinux.org/