「CentOS 7.0」リリース、Red Hat支援プロジェクトとして初のリリース
Red Hat Enterprise Linux(RHEL)と互換性のあるLinuxディストリビューション「CentOS」の開発チームは7月7日、最新版「CentOS 7.0-1406」を一般公開(GA)とした。バージョン7系で初のリリースで、プロジェクトが米Red Hatと協力関係を締結してから初のリリースでもある。
CentOSはRed Hatが公開するRHELのコードをベースとし、商標などの問題で再配布ができないパッケージを修正して無償で提供するLinuxディストリビューション。RHELと100%の互換性を目指すという。プロジェクトは2004年にスタートしており、2014年1月にRed Hatの支援を受けることを発表している。この提携の下、Red HatはCentOSにリソースと専門知識を提供することになっている。
CentOS 7は6月にRed HatがリリースしたRHEL 7をベースとした。RHEL 7ではXFSがデフォルトのファイルシステムとなり、最大容量を500TBに拡大した。Microsoft Active Directoryとの相互運用性も強化されている。システム起動処理でsystemdを採用、またPCP(Performance Co-Pilot)により性能のチューニングが可能となる。このほか、システム管理の標準APIであるOpenLMIのサポートなどの特徴を持ち、Linuxカーネルはバージョン3.10をベースとする。CentOS 7では、これらのRHEL 7の特徴をそのまま利用できるという。
リリースにあたってCentOSチームは、git.centos.orgでホスティングされるようになって初めてのリリースであること、バージョン番号に年と月を組み合わせた番号を入れる(2014年6月で「1406」)よう変更したことなどを報告している。
対応アーキテクチャはx86_64で、プロジェクトのWebサイトやミラーサーバーなどから入手できる。
なお、CentOS 7のリリース後もCentOS 5/6系のサポートは継続され、5系は2017年、6系は2020年までアップデートが提供される予定。現在のCentOS 5/6系の最新版はCentOS 6.5および5.10となっている。
CentOS Project
https://www.centos.org/