「Git 2.2」リリース、細かな機能強化や性能改善が行われる

 分散型バージョン管理システム「Git」開発チームは11月26日、最新の安定版となる「Git 2.2.0」をリリースした。細かな機能強化と性能の改善が特徴となる。

 Git 2.2は8月に公開されたバージョン2.1に続く最新版。この間、77人の貢献者が参加し、合計で550件以上の変更があったと報告している。

 ワークフローとユーザーインターフェイス関連では、「git fast-export」コマンドにレポジトリの内容や履歴を送信せずに問題点を報告できる「–anonymize」オプションが加わった。また、「git config」コマンドを「–edit –global」オプション付きで実行した際に、ユーザーごとのグローバル設定ファイルが存在しない場合スケルトンファイルを元にした設定ファイルが生成されるようになった。

 「git push」コマンドでは、GPG署名付きのプッシュを実行できる「–signed」オプションが加わった。また、「git mergetool」コマンドでは一時ファイルを新たに一時ディレクトリを作成してそこに格納するよう変更された。そのほか、多数のコマンドで改善や機能追加が行われている。

 APIも強化されており、lockfile API、参照(refs)を操作するAPIなどが改善された。また、テストスイートのスクリプトでは、各コマンドのシェルトレースを表示する「-x」オプションが加わった。

 そのほか、設定ファイルのキャッシュ機構など、内部的な動作の改善も行われている。

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