MySQL 5.5フォークの「MariaDB 5.5.40」がリリース

 The MariaDB Foundationは10月9日、リレーショナルデータベースシステム「MariaDB 5.5.40」をリリースした。バージョン5.5系のメンテナンスリリースとなり、「MySQL 5.5.40」の変更も取り込まれている。

 MariaDBはMySQLのオリジナル開発者Michael ‘Monty’ Widenus氏らが2012年に立ち上げたオープンソースプロジェクト。米OracleがSun Microsystemsの買収によりMySQLを傘下に収めたことを受けてプロジェクトが開始された。MariaDBはMySQLと互換性があり、コマンド、インターフェイス、ライブラリ、APIなどMySQLとほぼ同様に動作するが、InnoDBの代わりにXtraDBエンジンを採用するなどの違いがあり、FedoraなどMySQLに代わってMariaDBを採用するディストリビューションも多い。米Google、Wikipediaなど多数の企業が利用しており、オープンソース版(ライセンスはGPL)のほか、MariaDBはサポート付きの有償版「MariaDB Enterprise」も提供されている。

 MariaDB 5.5系はMariaDB 5.3とMySQL 5.5、それにスレッドプールなどの機能を追加したもので、2012年4月に初のGA版「MariaDB 5.5.23」をリリースした。最新のMariaDB 5.5.40は、9月にOracleが公開したMySQL 5.5.40の機能を含む。

 主な特徴として、ストレージエンジンのXtraDB、それにTokuDBが最新版に更新された。このほか、jemalloc互換性、decimal型、クエリキャッシュのバグなど多数の不具合が修正されている。

 開発チームによると、MariaDB 5.5.40は、Ubuntu 13.10(Saucy)およびMint 16(Petra)向けの最後の5.5系リリースとなる。また、CentOS 7およびRed Hat Enterprise Linux 7リリースを受け、同バージョンより両ディストリビューション向けのパッケージも用意された。

 なお、MariaDBは5.5系まではMySQLとバージョン番号を合わせているが、MySQL 5.6以降はMySQL側の機能をすべて取り込まないことを明確にするためにMariaDBのバージョン番号は10に変更している。10系の最新版は9月末に公開された10.0.14。

The MairaDB Foundation
https://mariadb.com/