FSFとDebian、GNU/Linuxハードウェア情報サイト「h-node.org」を共同支援へ

 Free Software Foundation(FSF)とDebian Projectは9月8日、フリーソフトウェアのOSが動くハードウェアについての情報を提供するプロジェクトh-nodeの活動支援を共同で行うことを発表した。DebianはFSFが支援するディストリビューションではないが、h-nodeの基準として利用される。

 h-nodeはAntonio Gallo氏がスタートしたプロジェクトで、フリーのOSが利用できるデバイスやコンポーネントなどのハードウェア情報を集めたデータベース。OpenBenchmarking.orgといった類似した取り組みもあるが、これらはLinuxと技術的に互換性のあるハードウェアのリストを提供するのに対し、h-nodeはプロプライエタリなソフトウェアやファームウェアを必要としないハードウェアをリストするというアプローチをとる。

 掲載される情報には、無線LANカードやビデオカードなどの個々のコンポーネントからノートPC/タブレットなどのシステムまで16のカテゴリに分かれている。テスト情報も含まれており、ノートPCの場合フリーソフトウェアとの互換性をA(プラチナ)、B(金)、C(銀)、D(銅)、E(ゴミ)で互換性レベルを評価している。サイトは英語を含む6言語で利用できるが、日本語は未対応。

 これまでの基準は、FSFが推進するディストリビューション(blagやDragora、Dynebolic、gNewSense、Musix、Oaraobla GNU/Linux、Trisquel、Ututo XS、LibreWRT GNU/Linux-Libre)が動くことだったが、今回Debianが加わった。これについてFSFは、Debianはフリーではないソフトウェアレポジトリを持つが、メインレポジトリはデフォルトでフリーソフトウェアのみをパッケージする点を評価したと説明している。Debianは、h-node支援によりハードウェア情報データベースに初めて参加することになるという。

 FSFは合わせて、h-nodeに対しインフラとサポートの支援を行うことも発表した。

h-node.org
http://h-node.org