2013年度Free Software Award受賞者発表、Secure Boot対応を手がけたMatthew Garrett氏などが受賞

 フリーソフトウェアを推進する非営利団体Free Software Foundation(FSF)は3月22日(米国時間)、フリーソフトウェア活動に貢献した個人や団体を表彰するFree Software Awardsの受賞者を発表した。個人部門はRed HatでLinuxカーネル開発を手がけるMatthew Garrett氏が受賞した。

 発表されたのはフリーソフトウェア活動に貢献した個人を表彰する「the Award for the Advancement of Free Software」と、団体を表彰する「the Award for Projects of Social Benefit」の2つ。22日、米マサチューセッツ州で開催された「LibrePlanet 2014」で、FSF設立者のRichard M. Stallman氏が発表した。

 フリーソフトウェアの精神に基づき、その進展に大きく寄与した人物に贈られるthe Award for the Advancement of Free Softwareは、米Red Hat所属のカーネル開発者であるMatthew Garrett氏が選ばれた。Garrett氏は、Windows 8で採用されたUEFIのSecure Boot機能によってフリーなOSのインストールや起動ができなくなる問題の解決に取り組んでおり、Linux用のブートローダー「Shim Secure Boot」を開発している。また、UEFIの管理を行う業界団体や企業に対し働きかけも行っており、これらが評価された。

 Garrett氏は自身のブログで受賞の感想を綴っており、フリーソフトウェアについて「自分ができることでほかの人も同じチャンスが得られる」、「他人の成果によりここまで到達できた」とコメントしている。

 団体部門を受賞したのはGNOME Foundationの「Outreach Program for Women(OPW)」。フリーソフトウェア活動に対する女性の参加を奨励するプログラムで、2010年の設立以来、130人の女性がWikimediaなど23社の有料のインターンシップに参加したという。

Free Software Foundation
http://www.fsf.org/