Mozillaが暫定CEOのChris Beard氏を正式CEOに任命

 Mozilla会長のMitchel Baker氏は7月28日、現在Mozillaの暫定CEOを務めているChris Beard氏が正式にCEOとなることを発表した。2013年にGary Kovacs氏がCEOを退任以来、正式なCEOが不在という状態が続いてきたが、それに終止符を打つことになりそうだ。

 Mozillでは2013年3月末にJavaScript開発者として知られるBrendan Eich氏がCEOに就任していたが、氏が過去に同性結婚に反対する活動を行っていたことからコミュニティの抗議を受け、就任から約10日後に辞任。その後Beard氏がEich氏の後を引き継ぐ形で暫定CEOに就任していた。Beard氏の前職はMoziilaのマーケティングトップ。正式なCEOに任命されたことについて、Baker氏は内部および外部の数多くの候補者のレビューを行った後の判断としている。

 Beard氏はMozillaが「Firefox 1.0」をリリースする前の2004年にMozillaに参加、それ以来、製品やマーケティング、イノベーション、コミュニケーション、コミュニティとユーザー向けの取り組みなど、Mozillaのさまざまな面に関わってきたという。暫定CEO着任前は、ベンチャーキャピタルのGreylock Partnersで約1年間Executive in Residence(客員経営者)を務め、イノベーションや起業家精神で深い知識を積んでいたという。また、その間にもMozillaにはBaker会長のアドバイザーとして関わっていた。「Beard氏の判断と助言は、約10年もの間Mozillaチームを支えてくれた。Mozillaのミッションを業界を帰るような製品とアイデアに変えていくにあたって、Chrisには明確なビジョンがある」とBaker氏は評価している。

 Mozillaは主力であるWebブラウザ「Firefox」の開発に加えて、モバイルOS「Firefox OS」に注力しており、Beard氏は2013年2月のFirefox OSの立役者でもある。

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