RHEL 6.5互換となるLinuxディストリビューション「CentOS 6.5」リリース

 CentOS開発チームは12月1日、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)互換のLinuxディストリビューション「CentOS 6.5」を公開した。Precision Time Protocolなど、RHEL 6.5の最新機能を利用できる。

 11月21日の米Red Hatによる「RHEL 6.5」のリリース後、約10日でのCentOS 6.5リリースとなった。LAN上で高精度な時間同期を実現するPrecision Time Protocol(PTP)、OpenSSL 1.0.1へのアップデート、OpenSSLとNSS(Network Security Services)でのTLS 1.1および1.2サポートなど、RHEL 6.5が提供する新機能がCentOSでも利用可能になる。仮想化ではKVMでのVMDKおよびVHDXファイルのリードオンリーサポートなどが強化され、Hyper-VとVMwareドライバも最新のものにアップデートされた。「LibreOffice」はバージョン4.0.4に、「Evolution」は2.32に更新されている。

 すでに非推奨となっているシステム監視の「matahari」は、バージョン6.5では削除されており利用できない。mingw-gcc、mingw-boost、mingw32-qpid-cpp、python-qmf、python-qpidなどのパッケージも非推奨となっており、将来的に削除される可能性があるという。

 CentOSはRHELと100%の互換性を目指すオープンなLinuxディストリビューションを開発するプロジェクトで、Red Hatが公開するソースコードをベースに商標や商用パッケージなどを除去してビルドしたもの。i386およびx86_64に対応する。

 RHEL互換のディストリビューションとしては、CentOSのほか、Scientific Linuxと米Oracleの「Oracle Linux」がある。Oracle Linuxは11月27日にRHEL 6.5互換のOracle Linux 6.5を公開済み。Scientific Linuxからはまだ公開されていない。

CentOS
http://www.centos.org/