Zendが「Zend Server 7」を発表、モニタリング機能「Z-Ray」を導入

 PHPアプリケーション開発技術ベンダーの米Zend Technologiesは7月1日(米国時間)、統合アプリケーションプラットフォーム「Zend Server 7」を発表した。アプリケーションの稼動状況をリアルタイムで可視化する新機能「Z-Ray」が加わり、生産性や品質を高められるという。

 Zend ServerはWebアプリケーションおよびモバイル向けアプリケーションを対象とするPHPプラットフォーム。PHPアプリケーション作成にあたって、プロビジョニングやバージョニング、ロールバックといったアプリケーションの構築や運用に必要な作業を自動化できるほか、動的なスケーリング、コードとデータのキャッシュ、ジョブキューなどにより性能を最適化できるという。

 Zend Server 7は、2012年10月に発表された「Zend Server 6」以来のメジャーリリースとなる。最大の特徴は新機能「Z-Ray」の導入。Webサーバーへの要求をモニタリングし、関連のある詳細情報をリアルタイムで表示することで、PHPコードの状況を把握し品質の改善がはかれるという。表示できる情報はPHP関数、SQLクエリ、セッション、クッキーデータ、エラーと警告、サーバーイベント、メモリ消費、リクエスト処理時間指標などさまざまで、Webブラウザ経由でアクセスできる。さらに、運用環境にあるアプリケーションに対し管理者が開発者向けにZ-Rayへのアクセスを設定できる「Secure Mode」もある。

 JenkinsやAnsible、Chef、Puppetなどの継続的インテグレーションや設定管理ツールと連携し、依存性管理、パッケージング、設定、実装とロールバック、モニタリングといったプロセスの自動化も可能。拡張性も強化し、キャッシュ、動的なクラスタ設定、ジョブキュー、ジョブスケジューリングなどの機能も改善されている。

 Zend Serverは商用ソフトウェアで、運用環境向け(Small Business/Professional/Enterprise)と開発向け(Developer Edition Standard/同Enterprise)がある。30日間無償トライアルも提供する。PHP 5.4の長期サポート版となり、プラットフォームはUbuntu 14.04/Apache 2.4、Windows 8/Windows Server 2012/IIS 8.0、IBM i 7.2をサポートする。

Zend
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