オープンソースのビルドシステム「CMake 3.0」リリース

 ビルドシステムCMakeの開発チームは6月11日、最新版「CMake 3.0」リリースを発表した。CMake言語を強化するなど、多数の特徴を持つ。

 CMakeはC++で作成されたクロスプラットフォームのビルドシステム。ソフトウェアのビルド、テスト、パッケージのためのツールを集めたもので、プラットフォームやビルド環境に応じたビルドスクリプトを生成できる。これにより、コンパイラに依存しない設定ファイルとシンプルなプラットフォームを使ってコンパイルプロセスを管理でき、単一の設定ファイルから異なるプラットフォームやビルド環境でビルドを行える。プロジェクトはKitwareの支援を受けており、ライセンスは修正BSDライセンス。

 CMake 3.0ではCMake言語を拡張し、Lua言語のlong bracketsから着想を得たというBracket ArgumentとBracket Commentの2つのシンタックスを新たに導入した。なお、完全な互換性が得られない場合があるため、利用には注意が必要という。

 ジェネレーターでは新たにCodeLite、Kateの2種をMekefileあるいはNinjaジェネレーターで利用できるようになった。また、NinjaはグローバルプロパティのJOB_POOLS指定時ninjaジョブプールを利用するように強化した。

 CMakeコマンドも多数改善した。add_library()、export()、install(FILES) 、project()など多数のコマンドで新しいモードやライブラリを利用できるようになった。このほか変数、プロパティ、モジュールなども細かな強化が加わっている。ドキュメンテーションも強化した。

 CMake 3.0のWindowsやMac OS X、Linuxに対応するバイナリパッケージおよびソースコードプロジェクトがWebサイトより入手できる。

CMake
http://www.cmake.org/