米Google、「Docker」向けのLinuxディストリビューション「CoreOS」を提供へ
米Googleは5月23日、同社の提供するクラウドサービス「Google Compute Engine(GCE)」でのDockerサポートや、Linuxディストリビューション「CoreOS」の提供を発表した。
Google Compute Engine(GCE)はInfra as a Service(IaaS)型のクラウドサービス。Googleのデータセンター内で提供される仮想マシンを従量課金で利用できるもので、2013年末より正式版として提供されている。
今回Googleが発表したのは、オープンソースのアプリケーションコンテナ技術であるDockerのGCEでのサポートと、新たな軽量Linuxディストリビューション「CoreOS」の提供。まず22日にオープンプレビューとして、Dockerを土台としたGCE向け仮想マシンを公開している。
DockerはLinux向けのコンテナ技術で、サーバー上に複数の独立したLinux環境を作成できるというもの。サーバー環境に依存しない、アプリケーションごとに隔離された環境を立ち上げることができるため、近年注目されている。
Googleが公開したプレビュー版では、Debian 7およびDockerランタイム、オープンソースのメタデータフレームワークやメタデータを使ってコンテナの作成や管理ができるエージェント「container-agent」が使われている。これを利用して、YAMLフォーマット化されたコンテナリストのパーシング、コンテナの作成、コンテナのモニタリングなどが可能という。Googleはcontainer-agentについてもオープンソースで公開している。
CoreOSは新しいLinuxディストリビューションで、少ないメモリで動作し、またデュアルパーティション・スキームを利用した迅速かつ信頼性のあるアップデートといった特徴を持つ。単一のマシンまたはクラスタ環境でも動作するよう設計されており、分散システムツールも組み込まれているという。CoreOS上のアプリケーションはDockerコンテナとして動作する。これを利用して、CoreOS/GCE上で分散アプリケーションを容易に構築できるとしている。
Google Cloud Engine向けDockerコンテナのオープンプレビュー
https://developers.google.com/compute/docs/containers
container-agent
https://github.com/GoogleCloudPlatform/container-agent