レスポンシブ対応を強化したJavaベースWebアプリフレームワーク「Vaadin 7.2」リリース

 フィンランドVaadinは5月15日、Java向けのWebアプリケーションフレームワーク「Vaadin 7.2.0」(開発コード「Mainz」)をリリースした。Internet Explorer 11やWindows Phone 8.1のネイティブサポートといった新機能が加わっている。

 VaadinはJava向けのWebアプリケーションフレームワークで、HTML5対応やリッチなユーザーインターフェイスコンポーネント、サーバー/クライアントの両方で利用可能といった特徴を持つ。また、バージョン7系からはコア部分にはGoogle Web Toolkit(GWT)を使用しており、GWTの機能をそのまま利用できるようになっている。ライセンスはApache License 2。

 Vaadin 7.2は2013年2月に公開したバージョン7系の最新安定版となる。Internet Explorer 11(IE11)およびIE10、Windows Phone 8.1のサポートが強化されており、パフォーマンスが向上したほかポインタイベント用のJava APIが利用できるようになった。これにより、マウスやペン、タッチデバイスといったさまざまなポインティングデバイスを汎用的にサポートできるようになる。

 レスポンシブデザイン機能も強化され、ウィジェットセットの初期レンダリングがより高速化された。また、レスポンシブレイアウト機能がコア機能に統合され、CSSを使用するすべてのVaadinコンポーネントでレスポンシブレイアウトが利用できるようになっている。これにより、モバイル端末からデスクトップまでさまざまな端末で閲覧体験が改善するという。

 アイコンフォントのサポートも加わり、Java APIを利用してアプリケーション内でベクターアイコンを利用できるようになった。Webアイコンフォント「Font Awesome」も統合されており、公開されているアイコン集なども容易にも利用できるという。

 サーバープッシュエンジンの刷新により、ロングポーリングやWebsocketなどのサポートも行われている。このほか、動的なアプリケーションのアクセシビリティ仕様Web Accessibility Initiative-Accessible Rich Internet Applications(WAI-ARIA)対応も拡大した。

 Vaadin 7.2はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

フィンランドVaadin
http://www.vaadin.com/